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KEIKO ERIKAWA
襟川 恵子

コーエーテクモホールディングス
代表取締役会長

求む、ゲームを愛する人

飛躍できる企業

 就職活動中の皆さん、人生の第2ステージに向けて面接中ですか。貴方の人生に大きくかかわる就職ですから、安心して学べて、仕事に励み、継続的に成長できる会社か見極めて選択してください。離職率、財務面、職場環境、社風等をよく企業分析することが大切です。「就職四季報2021年版」によればゲーム産業の3年後離職率は11.4%だそうですが、当社の3年後離職率は6.1%、そして2020年度の離職率は3.1%となっており、一度もリストラをしたことはなく、退職者の少ないゲーム会社として業界トップと思います。
 今、デジタル化により世界はボーダーレスとなり、経済環境は大きく変化しています。そして、世界の巨大資本との闘いに打ち勝つためには、新たなチャレンジをし続け、結果を出せる企業しか生き残れません。幸い、当社はこのような環境下でも10期連続で増益中で、記録の更新を続けています。このような企業は、経済界でも稀だと思います。余剰資金はしっかりと運用し、開発が遅れたとしても運用益で十分にまかなえ、大型ゲームの開発や急なM&Aでも対応が可能です。週刊現代(2月13日号)でも、当社は相場の下落時でも利益を出せる会社とお褒めの記事が掲載されていました。
 当社は常にチャレンジし、進化し、遵法精神にのっとり、早くからSDGsにも取り組んできました。着実に世界No.1のエンタテインメント・コンテンツ・プロバイダーに近づきつつあります。

好きなことを仕事にする喜び

 好きなことが仕事になる。今、そのような業界は、希少価値となってしまいました。しかし、ゲーム制作は複合芸術であるために3Dグラフィックス、映像、音楽、ストーリー制作、各種デザイン等、さまざまな趣味が仕事になるという夢がかなう職場です。
 その気になれば、社内でもあらゆることを学べます。各種勉強会や一人年間5万円の補助がある通信教育制度、国内外の一流講師による勉強会も随時開催しています。私達より優秀で大切な大事なお客様にお喜びいただくためには、大いに勉強しなければ、ご満足いただける商品をつくれません。市場とキャッチボールをしながら、能力を高めて人間としても成長していく必要があります。ゲームをプレイすることも大事な勉強です。当社ゼネラル・プロデューサーのシブサワ・コウも、趣味と実益をかねたゲーム三昧で、さまざまなゲームをプレイしており、『仁王2』では社内No.1のプレイ時間を誇っています。しかし、ゲーム制作はビジネスですから成功も失敗もあります。失敗が致命的にならない対策をとっていますが、失敗は教訓として次に生かす起爆剤にすればよいのです。ゲーム開発はドキドキ、ワクワクのアドベンチャーゲームのようです。

▲研修風景

喜びを分かちあおう

 人間らしい交流、例えば友や先輩と語らい、苦楽を共にし、達成感を味わい、経験から学びとることはとても大事で、人格も能力も向上していきます。頼もしい先輩たちは皆、新人の味方です。
 当社ではゲームがヒットすると、チームに報奨金をプレゼントして、年に何回もヒット記念のパーティーを開催し、昼食と夕食を社員全員で楽しみます。また、年に2回、新入社員歓迎会とクリスマス&忘年会は、帝国ホテルで美味しい料理を楽しんできました。一流ホテルで開催する理由は、どこに行っても物おじせず、マナーも身につけてほしいからです。今年はコロナのため、パーティーは開催できず、社内で高級なお弁当の配布となりました。180gのステーキや、まぐろやイクラ等の海鮮弁当等、豪華なお弁当やクリスマスプレゼントのケーキも買えるチケットの配布になりました。海外支社も共にご家族と楽しい時間を送ってもらいました。今は、コロナで会食も自粛していますが、復活したらまた、海外のコーエーテクモグループの人と共に盛大なパーティーを開けるでしょう。

創作活動を支える環境

 2020年の春から、コーエーテクモゲームスは本社をKTビルへ移し、ガストもここに集結しました。建物を建てる際には設計やエクステリア、インテリアはいつも私の仕事です。庭木1本にもこだわります。社員に快適に過ごしてもらうため、すべて天井を高くし、換気もよく、何より社内のカフェテリア「コーラル」のお料理がとても美味しいと、社員は大喜びです。店内の水槽では、熱帯魚がコーラルをくぐり抜けて元気に楽しそうに泳いでいます。また、壁面にはグリーンと花のタペストリーやたくさんのディズニーの絵画で心も豊かになり、楽しい時を過ごせます。ほかにも環境面では、日吉のビルの改装工事や、駅より5分の新たな70室の独身寮の建築も順調に進んでいます。隣にコンビニがあり、スーパーマーケットまで3分とたいへん立地に恵まれています。完成すれば、合わせて独身寮だけで310室になります。私はオフィスを建てるとき、必ず社員の社宅や寮も建築してきました。
 ITや、ゲーム産業には寮や社宅は必要ないとおっしゃる方もいますが、女性経営者のせいか、母親目線で見ると、子供の生活環境や、結婚後の住居が気がかりなのです。社員が元気で明るく前向きに仕事ができる環境を用意するのが私の仕事のひとつです。

▲新本社ビル/寮

みんなの笑顔を――福利厚生の取り組み

 当社の4つの方針の一つは福利厚生です。
 学生時代に奨学金を得て学ばれた方も多いと思います。新入社員になり、物入りの時に、すぐに返済が始まる奨学金の負担は大きいものです。その実態を社員から聞き、5年間の繰延返済ができるよう会社が立て替える制度を備えました。また、育児休暇制度にも力を入れ、育児休暇から復帰したあとも皆で支え合って時短勤務を応援します。3人目のお子さんが生まれたら、お祝い金を増額して200万円です。「この子は良い子です。生まれたときから200万円がついてきました」とうれしい話も聞けました。育児休暇の取得率は100%で、男性も育児休暇を取得するよう奨励し、高い取得率となっています。

共存共栄――社会とともに

 企業活動は個々の会社の利益追求だけで終わってはなりません。社員がお世話になっている地域社会への貢献や、業界の発展に寄与することも当然です。わたしも微力ながら5つの社団法人の立ち上げや、学術振興のための財団法人等の役員を歴任してきました。当社社長が個人で立ち上げ、コーエーテクモが活動を支援している公益財団法人科学技術融合振興財団(FOST)では日本学術会議 会長で文化勲章を受勲された近藤次郎先生が、会長をお引き受けくださいました。また、シンポジウムのポスターは、グラフィックデザイナーとして、世界のトップに立つ永井一正先生が無償でポスターを制作してくださり、国内外の学者、先生方に大変な人気でぜひ欲しいと多くのご要望があったため、記念に差し上げたほど、世界に誇れるポスターとなりました。

▲JASAGポスター/FOSTパンフレット
 また、災害等に対する支援金拠出は1989年のサンフランシスコ地震より継続的に行い、最近ではコロナ禍等の義援金の拠出も実施しております。ご家族が災害に合われた時もお見舞金をお渡ししており、社員のおじい様からお礼の手紙をいただいたときは思わず涙しました。社会貢献は、コーエーテクモの会社の方針のひとつです。
▲横浜市長との医療物資寄贈記者会見写真
 コーエーテクモは、世界の人々と共感し、元気で明るく前向きに、情熱をもって仕事にチャレンジできる人を募集中です。

コーエーテクモホールディングス
代表取締役会長

襟川 恵子

えりかわ・けいこ/横浜市出身。多摩美術大学デザイン学部卒業後、夫・襟川陽一と光栄(現コーエーテクモゲームス)を設立。会社経営の傍ら、「アンジェリーク」などネオロマンスゲームシリーズの制作を指揮し、世界初の女性向けゲームのジャンルを開拓。長年にわたりゲームソフトの著作権保護と業界の国際的な発展のために活動し、7つの社団法人や公益法人の設立に従事した。「The Wall Street Journal Online」記事『日本を直せる10人の人々』の一人として選出。経済産業大臣表彰受賞、総務大臣表彰受賞、2015年に藍綬褒章受章。