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KEIKO ERIKAWA
襟川 恵子

コーエーテクモホールディングス
代表取締役会長

求む、ゲームを愛する人

ゲームは理系と文系が融合する複合芸術

 ゲーム業界を目指している皆様、今では好きな趣味などを活せる業種は少なくなってしまいましたから、ゲームに携わる仕事に就ける人は幸せです。
 当社では、吸収力が高い学生時代に大いに勉強して能力を伸ばされた方や、勉強はそこそこでも思いっきり好きなことに没頭してきた方々を募集しています。ただし、入社後はゲームソフトから得た知識が不可欠なので、ゲームソフトで遊んだ経験がない人だと困ります。ゲームソフトは複合芸術で、文系と理系の要素が融合したコンテンツです。音楽、CG、キャラクター、UIデザイン、シナリオ、映像、各種データー、プログラミング、AI等、様々な要素を含んでいますので、好きなことに没頭した何かが当てはまるのであれば、プロとして早く活躍できます。自分のプロジェクト業務やテストプレイで忙しく、他社のゲームをじっくり楽しむ時間を取ることは難しくなるかもしれませんが、ゲームソフト開発のほうがプレイよりずっと楽しいことを実感できるでしょう。

世界と勝負するための盤石の財務基盤

 就職は人生を左右しますから、企業を選択する際は、継続的に成長できる企業か、自身の能力を開化させ安心して働ける環境かを、よく調べてください。
 「就職四季報2021年版」によれば情報通信産業の3年後離職率は11.4%だそうですが、当社の昨年時点の離職率は3.1%となっています。コーエーテクモ前身のコーエー設立以来40年間、一度も赤字になったことはなくリストラをしていません。業績は11期連続の増益。財務面では無借金で自己資本比率は86.4%と他に例を見ない企業です。余剰資金をしっかりと運用し、仮に開発が遅れたとしても運用益で十分にまかなえ、大型ゲームの開発や急なM&Aでも対応が可能です。週刊現代(2月13日号)でも、当社は相場の下落時でも利益を出せる会社とお褒めの記事が掲載されていました。
 今、デジタル化により世界はボーダーレスとなり、常に新たな価値を生みだし「新分野へ挑戦」し続けないと、淘汰されてしまいます。そんな環境にあって、当社は世界の巨大資本との闘いに挑戦していける安定した経営と財務基盤があります。

喜びを分かちあおう

 同僚や先輩と語らい、苦楽を共にし、達成感を味わい、経験から学びとることはとても大事です。当社ではゲームがヒットすると、チームに報奨金をプレゼントして、年に何回もヒット記念のパーティーを開催します。昼はカフェテリアを無料開放し、夜はおいしい食事でコミュニケーションをはかります。また、年に2回、新入社員歓迎会とクリスマス&忘年会を開催し、帝国ホテルにゲストを招いて大宴会です。ちなみになぜ、一流ホテルで開催するのでしょうか。実はこれも社員教育の一環で、世界中どこに行っても物おじせず、マナーも身につけてほしいからです。昨年はコロナでパーティーを開催できませんでしたが、特別なお弁当やクリスマスプレゼントのケーキも買えるチケットを配布しました。海外支社でもプレゼントを用意しご家族と楽しい時間を過ごしてもらいました。今は会食も自粛中ですが、復活したらまた、海外のコーエーテクモグループの人と共に盛大なパーティーを開けるでしょう。

社員の福祉の向上──4つある経営基本方針の一つ

 当社は社員に惜しみない支援をしております。
 各新入社員には、先輩が一年間「ブラザー」として付き添い、仕事のサポートをする教育制度があります。また、一般社員に対しては、国内外の一流講師による各種の勉強会や、年間一人5万円の補助がある通信教育制度を設け喜ばれています。
 また、福利厚生も充実させています。コロナワクチン対策では、社員のご家族を含めた社内での接種体制を整えました。新入社員に関係が深いところでは、会社が奨学金を5年間立て替える繰延返済制度があり、何かと物入りな入社後すぐに始まる奨学金返済で困らないよう配慮しています。社員寮は新築のワンルームマンションをはじめ330室あり、社宅も完備しております。
 育児休暇制度にも力を入れ、育児休暇から復帰したあとも皆で支え合って時短勤務を応援しています。3人目のお子さんが生まれたらお祝い金は増額されて200万円となり、感謝の声が寄せられています。育児休暇の取得率は100%で、男性も育児休暇を取得するよう奨励し、高い取得率となっています。

▲独身寮/独身寮(内観)/みなとみらいオフィス

共存共栄──社会とともに

 企業活動は個々の会社の利益追求だけで終わってはならず、地域社会への貢献や、業界の発展に寄与することも当然です。わたしも微力ながら5つの社団法人の立ち上げや、学術振興のための財団法人等の役員を歴任してきました。当社社長が立ち上げ、コーエーテクモが活動を支援している公益財団法人科学技術融合振興財団(FOST)では、日本学術会議 会長で勲章を受勲された近藤次郎先生が会長をお引き受けくださいました。近藤先生はニューハンプシャーの学会で「信長の野望」がマネジメントゲームとして有効と紹介してくださり、これをきっかけにハーバード大学など北米でプレイされました。また、シンポジウムのポスターは、世界的なグラフィックデザイナーの永井一正先生が無償でポスターを制作してくださり、国内外の学者の方々からもぜひ欲しいと大人気でした。

▲JASAGポスター/FOSTパンフレット

SDGsには早くから取り組み

 災害等に対する支援金拠出は1989年のサンフランシスコ地震より継続的に行っています。最近ではコロナ禍等の義援金の拠出も実施しております。ご家族や災害に合われた時もお見舞金をお渡ししており、社員のおじい様から感謝のお手紙をいただいたときは思わず涙しました。社会貢献は、コーエーテクモの精神「創造と貢献」の一環です。
 コーエーテクモの社員として情熱をもって元気で明るく世界に貢献しましょう。自分が創ったゲームソフトで人々の心を鷲掴みする心構えと、明るく前向きな人を求めています。

▲横浜市長との医療物資寄贈記者会見写真
コーエーテクモホールディングス
代表取締役会長

襟川 恵子

えりかわ・けいこ/横浜市出身。多摩美術大学デザイン学部卒業後、夫・襟川陽一と光栄(現コーエーテクモゲームス)を設立。会社経営の傍ら、「アンジェリーク」などネオロマンスゲームシリーズの制作を指揮し、世界初の女性向けゲームのジャンルを開拓。長年にわたりゲームソフトの著作権保護と業界の国際的な発展のために活動し、7つの社団法人や公益法人の設立に従事した。「The Wall Street Journal Online」記事『日本を直せる10人の人々』の一人として選出。経済産業大臣表彰受賞、総務大臣表彰受賞、2015年に藍綬褒章受章。