MEMBER社員の声

CG Supervisor

SHINSAKU ARIMA

多彩なIPや技術が社内に揃うので挑戦できるフィールドが豊富にある

有馬 真作

開発支援本部
CG部
CGスーパーバイザー
2015年中途入社

南カリフォルニア大学で写真と造形を専攻。新聞記事で映画産業はアーティストが足りないという記事を見かけ、CG技術を習得し映画産業に乗り込む。大学や制作スタジオでの講師を経て、『マトリックス レボリューション』を始まりとしてドリームワークスにてVFXアーティストとして多数の映画制作に携わる。その後日本に戻ってからは、東京芸術大学で特任講師も務めた。「アメリカでは教え方を工夫して評判もよく、教えることが天職だと思っていました。その後制作の現場に移るのですが、フリーの時にスキューバダイビングの先生もちょっとやったりして。やはり教えることは天職かな。楽しかったです(笑)」

ハリウッド映画から「テクニカルアーティスト」へ

日本に拠点を移す前は、VFXアーティストとしてハリウッド映画の制作に参加していました。主な作品では『マトリックス レボリューションズ』、『デイ・アフター・トゥモロー』、ドリームワークスでは『シュレック』『カンフー・パンダ』など12作品に携わり、ハリウッド流のCG制作を学ぶことができました。現在は、ゲームのオープニングムービーやプロモーションビデオなどの映像制作管理に携わりながら、新技術の導入やゲームタイトルの品質管理なども担当しています。

ゲームCG制作を進化させる最新テクノロジー

ゲームCG技術の進歩はまさに日進月歩です。例えば、「物理ベースレンダリング(※1)」は今や「フォトリアル」な3D表現に必須の技術になりました。より効果を上げるため、物理ベースのマテリアルやライトのライブラリ強化を進めています。オブジェクトの配置を効率化したり植物や布などをアニメーションさせたりする「プロシージャル(※2)」なワークフローもすでに当たり前の技術になりました。写真からリアルなオブジェクトを生成する「フォトグラメトリ(※3)」技術、「Simplygon(※4)」や「A.I.Gigapixel(※5)」などゲーム制作の効率を向上させるツールもたくさん導入しています。アニメーション関係ではニューラルネットワーク(※6)を利用してモーションを自動生成する技術が有望です。

最近発表された、4足歩行する動物のモーションをニューラルネットワークで学習させる技術は、高いところへの上り下りや、ジャンプや着地までとても自然につなげてやってのけます。多くの計算リソースが必要な「モーションマッチング(※7)」よりもエレガントな手法だと思いますね。様々な技術をゲーム制作へ応用させるため、技術支援部やTAチームで研究しています。
「TA」とはテクニカルアーティストの略で、テクノロジーとアート、両方の資質を備えた人材です。具体的には、アーティストとしてグラフィック制作の知識を持ちながら、スクリプトも書くことができる技術的な一面も持ち合わせています。コーエーテクモには開発現場のニーズを吸い上げてくれる技術支援部があるのですが、ツールの導入や教育などはTAが中心となることで効率化を図っています。

「AR」と「ノンフォトリアル」表現の可能性

「AR(拡張現実)」に注目しています。今はまだコンシューマー用ハードが未整備のため盛り上がりに欠けますが、いずれスマートフォンはウェアラブルの方向に進化していき、ARは標準的な技術になるでしょう。目の前にフォトリアルなキャラクターが現れて会話ができるなど、リアルタイムでフォトリアルなレンダリングを行う技術と結びつけば、面白く役に立つ使い方がいくらでも出てきます。

もう一つは、高品質な「ノンフォトリアル」表現。技術がフォトリアル化に向けて進む一方で、スタイライズされた表現方法もこれからますます注目されていくでしょう。コーエーテクモは線画調、油絵調などノンフォトリアルなIPが豊富です。ガストタイトルのアニメ調のキャラクター表現などもたくさんの方が興味を持ってくれています。スタイライズされたタッチをAIで自動的に再現する技術などは特に有望だと思います。

幅の広いCG技術や機会がある会社

コーエーテクモには多くのIPがあり、多彩な表現スタイルが存在します。アクションゲームもあれば、シミュレーションゲームもあり、オンラインゲーム、ソーシャルゲーム、何でもそろっている。『仁王』のような重厚なフォトリアルタイトルもあれば、ルビーパーティータイトルのような美麗な線画もあります。こんなに豊富なワークフローのノウハウを持っていて、そのすべてに触れることができる会社っていうのはかなりレアな存在ですよ。1本のAAAタイトルだけを数年間かけて作り続ける会社も多いですから。

コーエーテクモは、専門性も求められますが、マルチスキル化も推奨されています。つまり、自分次第でいろいろなことができるんです。いろいろなIPへのチャレンジや、アーティストとしてテクニカルな知識や技術を伸ばせるTAの様な仕事まで、自分の可能性にトライしたい人にぴったりの会社だと思います。

※1 物理的に正しいマテリアルや照明などを使ってリアルな画像を生成する技術。光源やカメラが常に移動するリアルタイムなゲームCGでも破綻なくフォトリアルな画像を表現できる。
※2 スクリプトやテクスチャなどを利用して自動的に生成されるモデルやその動き等の事。植物や旗の動き等一定の動きをする物の表現に適している。たくさんあるオブジェクトの配置なども可能。
※3 3次元の物体を複数の方向より撮影した2次元画像から、PCで処理することにより3Dオブジェクトを生成する技術。
※4 3Dオブジェクトのポリゴン数を落として軽いものにしたり、マテリアルの統合やボーンの削減なども自動でできるソフト。マイクロソフト社に買収された。
※5 深層学習(ディープラーニング)を使い、不足している画像の情報を人工知能で補いながら低解像度の画像を高解像度化できるソフト。
※6 人間の脳神経をコンピューター上で再現した数学モデル。これの発展形がディープラーニング。
※7 膨大なモーションキャプチャのデータを使い、キャラクターのキャプチャデータのつなぎ目を自然に力技で遷移・補完(マッチ)してくれる技術。 大きなデータ容量が必要で、補完フレームを探す為のCPU負荷もとても高い。