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YOSUKE HAYASHI
早矢仕 洋介

Team NINJA ブランド長
コーエーテクモゲームス取締役専務執行役員

「言葉を必要としないもの」を目指して

世界で一番を目指す!

アクションゲームと対戦ゲーム、この2つのジャンルで世界中のゲームファンからTeam NINJAのゲームが一番いいよねって言っていただけるブランドになりたいっていうのが、長期的な大きな目標です。
ゲームの面白さっていろいろな方向性があると思うんですが、アクションゲームは言葉はいらない。言葉がいらない面白さを磨いて、直感的なコンセプトで世界を超えていきたいですね。

13言語に対応。でも音声は1種類

『仁王』は日本の戦国時代を舞台にしたゲームですが、販売本数だと、9割近い割合で日本以外の世界中の皆さんに遊んでいただいています。主人公はイギリスから来た金髪碧眼の男性で、侍は日本語、主人公は英語しか話さないんです。言語の吹き替えはコンセプトがぶれちゃうからやりませんでした。だから、世界中で出ている『仁王』はボイスが1種類しかないんです。世界中で侍や武将は日本語をしゃべっていて、皆さん字幕を読んでいるんです。侍や武将の名前は知らなくても、日本でプレイヤーである君が活躍しているんだよって感じてもらいたくて。結果、評価してくれて、世界中の皆さんに遊んでもらえました。我々が面白いんじゃないかっていうことを形にして世界中に問えるのが、この仕事の醍醐味ですね。

▲『仁王 Complete Edition』

『仁王』は結局15言語に対応したんです。開発の我々も全く読めない言葉もあります。だけどそんな国の方々からも楽しかったよって言われて。本当に対応してよかった、お客様に広がるのであれば、次はもっと増やしたいと、今話しています。

お客様が沸いてくれるのが何よりも楽しい

「DEAD OR ALIVE」でのことですが、こうしたらお客様に受けるかなあ、という客観的な視点だけでキャラクターを作ってしまうと、実際には響かないことが多かったりします。我々自身が「これが理想の嫁!」というような主観的な想いがのったキャラクターだと、お客様の反応もよいですね。ゲームは感情を動かしてもらう娯楽ですから、お客様が沸いてくれるのは何よりも楽しい。キャラクターに人気が出てくれると、生みの親というか育ての親というんですか(笑)、あ~うちの娘たちが人気者になってくれてよかったなあ、としみじみします。
とにかく「おもしろい!」と感情が動くものをいかにちゃんと形にするのが我々の仕事です。

▲『DEAD OR ALIVE 6』

100万人よりは1億人の方に遊んでもらいたい

皆さんはでき上がったゲームしか知らないと思います。我々がたとえば3年間かかった完成品をプレイされている。でも、開発中の最初のゲームって……すごくつまらないんです(笑)。コンセプトはあるんですが、それがまだ形になってないところからスタートするんです。で、それを面白くするのは、精神的に大変です。つまらない原因を見つけて直す。それをもう階段を1歩1歩上がるようにやっていくんです。完成までの1年から長いタイトルですと3年間くらい、モチベーション維持して続けるのは大変で、結局ゲームをどれだけ愛しているかということが問われると思います。
そしてそんな試行錯誤して苦しんでお客様にお届けするのであれば、1万人よりも100万人の方に遊んでもらいたいし、100万人よりは1億人の方に遊んでもらいたい。つらい思いをしてだれにも遊んでもらえないゲームはいやです (笑)。遊んでもらえないゲームは、そもそも存在価値がないわけですから。

▲『2017.09.03 @lolesports EULCS』/『DEAD OR ALIVE FESTIVAL 2018』

欧米では「DEAD OR ALIVE」のeスポーツが人気ですが、日本においてもやっと環境が整い、ゲーム人口はこれからも世界でもっともっと増えていきます。Team NINJAはそんな世界中の皆様に面白いゲームを世界に沢山提供できるブランドでありたいなって思いますが、我々自身はまだまだ経験と力が不足しています。一緒になってくれる皆さんとともに経験を重ね、そんな夢を実現していきたいと思います。

Team NINJA ブランド長
コーエーテクモゲームス取締役専務執行役員

早矢仕 洋介

Team NINJAで「DEAD OR ALIVE」シリーズなど、多くのタイトルでプロデューサーを務める。子どもの頃から、自分がゲームの世界に入ったと錯覚するアクションゲームに魅せられていた。