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YOICHI ERIKAWA
襟川 陽一

コーエーテクモホールディングス
代表取締役社長

好きなことを、仕事にすべき。その気持ちこそが、名作を生みだす。

没頭することがゲームの楽しみ。

ゲームクリエイターに必要なもの。それは“ゲームが好きである”という気持ちに他なりません。コーエーテクモに興味がある皆さんは、すでにゲームが好きな方々がほとんどかと思いますが、その気持ちを大切に、もっとゲームにのめり込んでいってほしい。いつまでも、目をキラキラさせながら、大好きなゲームに没頭してください。その没頭感こそが、ゲームの醍醐味なのだと思います。クリエイター自身が誰よりもゲームに熱中するのはとても大切なことです。好きなことを仕事にしてはいけないという話もありますが、私は、それは違うと思います。“好き”という気持ちこそが、すべての原動力になると信じています。

“好き”という気持ちが、時代を先読みする力になる。

経営の神様と称された松下幸之助さんもおっしゃっていますが、“好き”という気持ちは、すべての原点です。好きだから楽しむ。好きだから探求する。好きだから作る。そのローテーションを日々積み重ねていくことで、世の中が何を“面白い”と感じているのかがわかるようになるのです。それはクリエイターにとって必須の感覚でしょう。この目まぐるしく変化する時代の中で、世の中を楽しませるのは至難の技。しかし、時代を生きる人の感覚を共有し、それを先読みできれば、歴史に名を残すような名作ゲームを生み出すことができるはずです。

きっかけは、一台のパソコンから。

私自身、初めて手掛けた「川中島の合戦」を生み出せたのは“ゲームが好きだ”という気持ちが誰よりも強かったからです。コーエーテクモの前身である「光栄」は、染物屋でした。今とは全く異なる業態ですが、その仕事をする傍ら、妻からプレゼントされたパソコンを使って、独学で夜な夜なゲームを開発していたのです。そして生まれたのが「川中島の合戦」。試しに販売をしたところ、すぐに段ボール箱一杯の申込用紙が届きました。嬉しさと手ごたえを感じましたね。その後は、ゲーム開発一本に絞り、他のことには目もくれず駆けだしていきました。

たくさんの“好き”で満たされている会社。

私たちの仕事の素晴らしいところは、ユーザーの喜びや感謝の声を聞くことができる点にあります。ネット社会である現在はなおさら受け取りやすい。もちろん中には辛いお言葉もありますが、その失敗をダイレクトに改善していけるのも魅力です。クリエイターとユーザーは一心同体。両者が共有しているのは“ゲームが好きだ”という感情です。コーエーテクモという会社は、社内も社外も“好き”という気持ちで満ち溢れている会社なのです。だからこそ、妥協はできないし、どんな高い壁が立ちはだかってもあきらめたりしない。これから入社してくる皆さんも、子供の頃から持っている好きなモノへの情熱、純粋な気持ちを、ずっと忘れないでいてほしいと思います。

コーエーテクモホールディングス
代表取締役社長

襟川 陽一

えりかわ・よういち/栃木県生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、株式会社光栄を設立。元々染業を営んでいたが、パソコン購入を期に、自力でソフトウェアの開発やゲーム開発を始める。本業の傍ら制作した「川中島の合戦」がヒットしたことで本格的にゲーム制作ビジネスを始動させ、名作「信長の野望」や「三國志」などのIPを生み出した。2009年4月にゲーム制作会社のテクモと経営統合し、コーエーテクモホールディングスを設立。